被災ミゼットを救う会

 何の後ろめたさも感じることなく、3桁ナンバーの旧車を乗り回して、「これが自動車文化だ〜」みたいな事をしたり顔で話した挙げ句、維持するのが大変だからすぐに売る、といった大馬鹿者がいる一方で、このような取り組みをみると心を打たれる。



 被災状況を撮影した1枚。津波に流されて横転してぐちゃぐちゃにならなかっただけ、まだ救いがあったと思いたい。



 オーナーの思い。仮にパーツをストックしていても、津波で流されたら復活させようがない。パーツ保管のリスク分散についても考えさせられる。海は津波や高潮、川は洪水、山は地滑り。日本には、車にとって絶対安心というべき場所はあるのだろうか。なお、車のショップは土地代を安くするため、洪水のリスクのある川沿いとかマジでヤバイところに建てられているものが多い。私が知っているだけでも何件もある。最も極端な例としては、ホンダの工場が挙げられるだろう。タイの工場は水没した。「だれも住まないところには何かある」という疑問を、土地選定の際に誰も思わなかったのだろうか。宇都宮の工場もあそこの土地だけ地盤が弱く、東日本大震災で東海寸前までいったと聞く。マツダの工場も全て海沿いである。
 修理を頼む時は、腕もそうだが立地も念頭に置いておく必要がある。リスク判定の材料としては、各自治体が発行しているハザードマップが役に立つと思う。



 レストア中のミゼット。



 これは、いい味を出しているミゼット。ここまで来ると、雨なんかいちいち心配する必要は無くなる。