怪しい部品

 売られている部品を総じて言うと、カップホルダーとかケミカル類とか全うに見えるものが多く、触手の伸びるものが少なかった。が、それらの中から比較的怪しいものを紹介したい。怪しい部品とは、日本では売ることのできない部品のことで、日本で入手が困難なレアな偽物のことである。
 こちらはマツダのマークをもじった「DEVIL IN CAR」のステッカー。日本でも同様のものが売られているような気もするのだが、とりあえず買った。



 こちらはマツダのマークのみのステッカー。もちろん偽物である。金属製で結構高額で25元=約400円したと思う。



 カモメマークのデザイン。ご存じの通り、カモメマークは立体的であり、これを平面で表現するのは難しい。このステッカーの場合は、ほぼ平面状態だ。逆に上述の「DEVIL IN CAR」のステッカーでは部分的に穴を開けたりして、立体的に見せようとしている工夫が見られた。いずれにせよ、平面で表すカモメマークは実に安っぽいデザインに見えてしまう。



 こちらは意外と安かったGT-Rのエンブレム。 あと、全くセンスのない「Sport」と書かれているエンブレムも買った。



 本物のGT-Rのエンブレムに比べて、赤の色が薄い。おまけに隅まで赤く塗られていない(実際には赤いカッティングシートのようだ)。



 「Sport」の方は矢印部分に「ポツポツ」ができているは、両面テープの残りかすが付いているわで、怪しさ全開だ。



 これらのエンブレムは、全くセンスが悪いことをいいことに、軽トラに貼った。軽トラには既に「西部警察」のステッカーも貼ってある。ますます日産車化していく、うちの軽トラ。


 私が買った怪しい部品で一番高額だったのが、ナンバープレートの枠。前後用2枚入りだ。もちろん偽物マツダロゴ入り。



 本体はステンレス製で、ロゴはプラスチック製。確か100元弱したのではないかと思う。中国の人の月収から言うと、相当高い買い物になる。



 カモメマーク。平面的カモメマークとしては、今まで見てきた中で一番立体的に見えるか??



 高かったとはいえ、やはり出来が悪い。ご覧の通り、表面にポツポツがあるし、「mazDa」の各文字の角部分が丸くなっている。



 怪しさ大爆発の部品が見あたらなかったのが残念だ。もし次回来ることがあれば、もっと怪しい部品を是非探し出したい。余談になるが、本物の良さを語る人たちは多い。また偽物と知っていて、本物を持っているふりをする人もまた多い。それはそれでいいのだが、さらに奥深く楽しもうと思うと、偽物であることを知った上で、本物と偽物の違いを明らかにし、「この偽物よくできてるだろう。こことここは、申し分ないのだが、この点だけ違うんだよなあ。これだけ本物に近い偽物を探し出すのは一苦労した。」と、紹介し合うのが楽しいと思う。 注)偽物の購入を奨励しているのではありません。あくまでも楽しみ方(方法論)を紹介しただけです。

 あと中国の中古屋にもいってみたいものだ。とにかく中国には中古屋が少ない。かといって新車ばかりが走っているわけでもない。車がこの先どう消費されていくのか見えてこない。車のみならず経済先般も完全にバブル状態で、売れたのに誰も入居していない家やマンションがごろごろしている。共産主義を前提としながらも、実態は資本主義というこの国の経済システムは、私ごときでは未だに見えないままだ。実態が把握できない中で、中国相手に商売していく日本人もすごいと思う。中国のバブルがはじけたら世界恐慌が始まるのではないか。中国脅威論も叫ばれるが、バブル崩壊の方がよっぽど恐ろしい。