接続&プログラム

 車のコンピューターから取り出したクランク角センサの信号を、整流用ダイオード(10D1等)1本でできたインターフェースをかませてPICの「REゼロ」というポートに接続する。下の写真ではごちゃごちゃしているが、これはコードがたくさんつながっている旧型ナビもおいてあるためだ。本来はすっきりしている。






非常に簡単な配線図。これで動きます。



 実際に作動させたところ。エンジンを停止して電源を完全に落としても、積算した回転数はEEPROMに書き込んあるため、次回エンジン始動時にはエンジンを切る前の回転数に加算する形で新たに積算していくようになっている。製作後の調整は不要。正常に作動しているか否かの確認は、暖気終了後=アイドルで1000rpmを切っているときに1分間で950回転前後の表示になっているかどうか、エンジンを止めたときに勝手にカウント数が上がっていかないことを確認すればいい。
 製作上の最大の注意点があるとすれば、PICの電源はシガーライターなど自動車のバッテリーから取ることだ。PICを電池で作動させると車のコンピューターのアースとPICのアースの電位が異なってしまい、エンジンが動いていないのに勝手にカウント数が上がっていったりする。





 プログラムは、たったこれだけ。リマークスと一緒に記述されているので、それも参考にして見て欲しい。PIC-BASICの詳細についてはここまで。


' 積算タコメーター

' RE0がHIになると、1カウントされる。



Dim i As Long
Dim k As Long
Dim j As Long
Dim m As Long



Input re.Bit0


Initlcd
Clearlcd
Setpos 0,1
Putlcd "06.4.16 ヨリ セキサン"
i=0
k=0


Read &h00,k
m=k

main:

While re.0=0 ' RE0がLOWの状態が続くと待ち
Wend ' HIになると、下のif文へ飛ぶ

If re.0=1 Then
Setpos 0,0
i=i+1
k=m+i/3*2
If (i Mod 5000)=0 Then Write &h00,k
Putlcd k, " カイテン メ"
While re.0=1 ' RE0がLOWの状態が続くと待ち
Wend ' RE0がHIの状態になると、上のWHILE文へ飛ぶ
Endif


Goto main



 実際の編集画面。PICのキットに付いているCD-Rでウインドウズマシンへインストールする。完成したプログラムはRS-232Cを介してPICに転送する。なお秋月からは、USBとRS-232Cの変換ケーブルも売りに出しているため、RS-232Cのついていないパソコンでも大丈夫。





 以上で終了。他にもいろいろな活用の仕方があると思うので、今後トライしていきたい。また実力のある人は、アセンブラでいろいろやってみて、高速の処理が要求されるようなもの(例えば超音波センサとの組み合わせで距離を測定するとか)にも挑戦してほしいと思う。