外観

 ルーフ上部・後方に、結構大きなエアダクトがある。



 穴の中はどうなっているのか、角度を変えてみてみると単に穴が開いているだけだった。ゴミは入る、虫(特に蜘蛛)が入る、ネズミは入るで、駐車中は蓋が必要ではないだろうか。窓から入ってきた風を効率的に外に逃がして車室内温度を下げるための工夫と思われる。エアコンなしのガルウイング車は実に苦しい。RX500に至っては、フェンダーミラーからも空気を取り入れるような構造になってるし。



 そして以上2枚の写真は、ガルウイング車の設計に重要な示唆を与えている。ガルウイングの車や特殊なドア構造をしている車は、最初から変なドアありきで設計しておかないと、とんでもない事が出来上がるという示唆である。
 300SLにはレインレールが無い。上の写真を見ていただくとわかるとおり、雨が降っている時にドアを開けると、ルーフ上にたまった雨が車室内になだれ込んでくる。この車を雨の日に乗るか?という疑問もあるが、どうにも解せない設計である。「はじめからガルウイングありきではなかった」という美談のような解説がなされることがあるが、このような観点から見ると、とても適切な解説ではないと感じる。高級な乗用車なんだし。


 あと驚かされたのがフロア。特にトランク下はフルフラットなのである。空力のことを考えた結果なのだろう。



 次頁では、夢の競演を見ていく。