サイドシル

 ここからは、サイドシルを中心に内装を見ていく。

 高くて広いサイドシル。キャビン内から見ると、深くて広いサイドシルだとも言える。



 これだけ高くて広いと、サイドシルに腰をのせたり、手をついたり、サイドシルの前方部を蹴ったりして、その部分が痛んでもおかしくはない。これはガルウイング乗りの実感だ。しかし、この車にはそんな痕跡が見あたらないのだ。どうやって乗っているんだろう。



 サイドシルから続くインパネ側面は、AZ−1と同様にドアの開口部からはみ出ている。が、足をぶつけたような跡がない。表皮を全部貼り替えたのかなあ。



 順当に考えれば、サイドシルに手をついた上で、キャビン内に片足を入れ、その後もう一方の片足を入れて乗り込む。そしてドアを閉める。
 が、300SLではこんなことをしようとすると、ドアまで手が届かない。ドアを持ちながら(閉めながら)キャビン内に入ろうとすると、サイドシルに一旦ケツをおかないと体勢的に苦しい。しかし、サイドシルに目立った傷みは見られない・・・
 この車のオーナーは、順当な入り方をした上で、傘の柄のようなものをドアのフックにひっかけ、それを引っ張ってドアを閉めていたのかもしれない(勝手な憶測)。


 他の内装部分。リアパッケージトレイが広い。無駄に広い。



 ウエザーストリップ部分。かなり痛んでいる。この状況を考えると、サイドシルの表皮の張り替えはしていない(オリジナルのまま)ようにも思える。だとすると、ますます不思議なサイドシルの傷みの少なさである。



 ボンネットのオープナーがこんなところにあった。



 次頁からは特徴的な外観部分を見ていく。