番外編、自転車その2

 もう1台の自転車。だんだん派手になっていく。自動車ではスポーツカー離れが言われているが、自転車も今回紹介しているようなコテコテの自転車やドロップハンドルの自転車の割合が極めて低くなり、ママチャリ(下駄車に相当)やMTB(RV車に相当)、電動アシストサイクル(ハイブリッドに相当)ばかりになってきた。自転車も自動車も状況は同じということか。若者の自動車離れを防ぐには、自動車の免許が持てない子供の頃から自転車にこだわりを持たせることも1つの手段なのかもしれない。現在、自動車会社のブランドで自転車が売られているが、普通の自転車に自動車会社のブランドが付いているようにしか見えない。これを自動車会社なりの価値や機能を加えた通勤・通学用自転車をOEMで販売すれば、将来的な対策になるのかも。



 ヘッドライトが先ほど紹介した自転車よりも、さらに自動車のヘッドライトのような形になってきた。ヘッドライトの周りに金属の枠があるが、これがすぐ錆びて格好悪くなるんだ。メンテナンスが大変だったし、今考えると重くなるだけの装備のような・・・



 「FF SYSTEM」とある。これは前輪(フロントフォークについているタイヤ)が駆動するのではなく、ペダルが付いているギア(フロントチェーンホイール)にフリーホイールがついているシステムなのだ。具体的に言うと、普通の自転車で漕ぐのをやめるとフロントチェーンホイール及び後輪に付いているギヤ(スプロケット)は動かなくなる(フリーホイールが空転し始める)。FF SYSTEMでは、漕ぐのをやめてもフロントチェーンホイール・スプロケットともに動き続けるのだ。普通の自転車では漕ぎながらでないとできなかったギアチェンジが、この自転車では漕ぐのをやめてもチェンジができたのだ。



 さらに派手になったシフトコンソール。う〜ん、かっこいい。



 この自転車で一番驚かされたのが、デジタルスピードメーターが付いていたことだ。サンヨー電気製で、ツノダブランドで売られていたものだ。「♪つつんつつのだ、つつんつつのだ、つんつんつのだのテーユー号」。スピードはもちろん、走行距離や走行時間までわかる優れもの。
 このメーター、既に壊れているのかと思いきや、まだ使えたので驚いた。LEDによる表示なので、直射日光が当たると数字が読めなくなるのが欠点。オーナーの話によると、価格は3000円だったとのこと。が、これが3000円でできるとは思えないので3万円の間違いではないかと思う。



 ところでツノダの文字が見えたので、ツノダが現在どうなっているのか調べてみた。驚くべき事に、現在の従業員数はたったの7人。かつてゴールデンタイムで多くのCMを流していた会社が、こんな事になっていたのだ。「本業」の自転車は楽天で売っているという始末。大リストラがあったと推察される。

 これで昭和のcarにばるのレポートはおしまい。来年は、別の自転車を持ってくるとのことなので、車よりも自転車の方に興味がそそられる。