SAのRX-7、その2

 なんかエンジンルームのまとまりがないように見えるのは、エミッション対策のためだ。




 このごちゃごちゃしたゴムホースとソレノイドの塊はエミッション対策のもの。似たような配管はFDにもある。が、インタークーラーとかインマニに隠れるように配置されているため、目立たないのだ。逆に言うと、今のロータリーを見慣れると、どうしても違和感を感じてしまう部分になってしまう。




 エアコンのコンプレッサーのように見える矢印の部品。




 これ、触媒に空気を送り込むためのエアポンプ。排ガスは触媒によって燃えることで浄化される。燃えるためには空気が必要。レシプロエンジンの場合は燃焼に必要な酸素(わずか0.8%程度)が確保できるのだが、ロータリーは生ガスが多いため酸素がとても足らない。そこで強制的に酸素を供給するエアポンプが必要となる。




 あとエンジンルームにある、今はあまり見ないもの。それが型式のプレート。「12A(ターボ付き)」と書いてある。AZ−1の車台ナンバープレートにも「F6A(ターボ付き)」と書いて欲しいなあ。マジックで勝手に書こうかな(笑)。




 所変わって、内装を見ていこう。なんか軽薄な感じがするが、理由はインパネの奥行きがないため。衝突規制が甘かった頃の特有の形状といってもいい。ロータリーターボといえばマッスルハイパワーマシンと感じるが、インパネはライトウエイトスポーツといった方がふさわしいようなデザインだ。




 メーターをみると、中央にタコメーターが。その下には非常に小さな連成計がついている。単位は「×10mmHg」となっている。一方油圧は「kg/cm2」表示なので、連成計の単位も見慣れた「kg/cm2」にすればいいのにと思ってしまう。ここから先は邪推だが、「kg/cm2」表示だと、過給してもMAXで1kg/cm2程度。非常に小さな数字になってしまって、見た目のパンチ力に欠けるから、数値的に大きくなる「×10mmHg」表記にしたのかもしれない。




 FC、FDに比べると、どことなく軽量級の印象があるSAだが、なぜそう見えるか、次頁でFCと比較することで明かしていこう。