シフトケーブル

 ここ、各車のシフトケーブルをサードパーティーとして作っている会社。もちろんスズキのシフトワイヤーも作っている。ただし、工場は中国にある。




 AZ−1のシフトケーブルの先端(エンジンルーム側)には、ゴムのブッシュがついているのだが、これが切れるという問題が頻発しだした。なぜ切れるかというと、ゴムのブッシュに切れ目がはいっているため、もともと切れやすい構造をしていることが原因だ。しかもワッシャの陰に隠れて確認しずらい。




 ここが切れると最悪の場合うまくシフトできなくなる。このブッシュ自体はAZ−1と同時期に作られたエブリィバンやダイハツのハイゼットトラックのMT車に使われているのだが、解体屋で種々確認したところ、ほとんど切れている。AZ−1特有の症状ではない。
 悪いことに、このゴムの部品のみ部品設定がない。シフトワイヤー全体に対してのみ部品番号が設定されている。中身の金属ワイヤーは問題なく機能するのに、ゴムのブッシュ1つのためだけに、1万円以上支払うのももったいない・・・

 で、切れた現物をもっていって同じ物があるかどうか聞いてみた。すると似たようなものが何種類かあった。




 特にこのゴムブッシュは、見た目は少し違うのだが、大きさは同じだった。大きさが違って見えるのは、目の錯覚である。




 重ねてみると、ぴったり一致。厚みも同じだ。



 が、このブッシュには大きな問題があった。ゴムのブッシュを周りの金属と一緒に成型していたのだ。ゴムのみ成型して金属の輪に圧入したのではない。
 なんとかはずれるかと思ってプレスではずしたが、全然ダメ。ゴムが壊れた。

写真は、別のサンプルを使用した


 では金属の輪の部分をサンダーで削ったらうまく取れるのではないかとトライしたが・・・やはりだめだった。

写真は、別のサンプルを使用した


 金属の輪の部分にシリコン離型剤を塗ってからゴムを成型可能かどうか聞いた。これだったらうまくはずれる可能性が出てくる。が、それはできないとの回答だった。いい代替品が見つかったと思ったのだが、残念な結果に終わってしまった。




 ワイヤーといえば、特に車室外に露出しているものについては先端にゴムの蛇腹が付いている。ゴムの蛇腹についても劣化の心配がある。仮にゴムの蛇腹単体が入手できたとして、交換することは可能なのだろうか。その辺りをきいてみた。
 下の写真のタイプ。これはカシメをはずせば交換かのうとのことだった。




 下の写真は案の定、交換不能とのこと。が、AZ−1に一番多いタイプだ。




 こちらはチョークノブやボンネットオープナーなど。AZ−1のボンネットオープナーは、根本がプラスチックで出来ている。そのため折れやすい。私のも折れているが、開閉自体には支障がないのでそのままにしている。同じような型のものがあれば、根本を金属にした一品対応が可能とのことだった。