つり下げ式クーラー

 これがノスタルジックカーショーで、唯一使えるネタである。つり下げ式クーラーの国内生産が終了したとの話をかなり前に聞いたことがあったため、出品されていて驚いたのだ。




 つり下げ式クーラーとは、エアコンの付いていなかった時代の車に後付けするもので、主には助手席側インパネ下につり下げられた。




 このクーラー、中国製とのことだった。風は後部に付いているシロッコファンで送る。



 手ブレがひどいのだが、風量は3段切り替えだ。




 これをなぜ紹介したかというと、AZ−1のエアコンが壊れてどうしようもなくなった場合、ブロアユニットとエバポユニットを取り払ってつり下げ式クーラーをインパネの中に入れ、うまいこと配管してインパネのダクトから冷風が出るようにできるのではないかと思ったからである。ただ、AZ−1のエアコンが完全にダメになるのが早いか、中国でさえつり下げ式クーラーが生産されなくなるのが早いか考え物である。
 ちなみに現在地球温暖化防止のため、R-134aに代わる冷媒が検討されている。CO2自体を冷媒にする案がかなり前からあったが、より強力なコンプレッサーが必要となる欠点もあるため、なかなか一筋縄ではいかない。R-12の代替品として知られる炭化水素ガス系の冷媒を使うのが技術的にもコスト的にも最も手っ取り早いのだが、もし車室内に漏れたときたまたま乗っている人がタバコなどをすっていて、さらにたまたま爆発に適した濃度になってしまったら車が爆発してしまうため、各社とも採用予定はない。



 実質的にBP東京ノスタルジックカーショー2007のレポートはこれでおしまいである。正直レポートのしようがないのだ。東京スペシャルインポートカーショーと同じ日、同じ場所、同じ値段で行われて、こうも内容が違うものかと驚くばかりであった。
 所期の目的である、これら2つのイベントから導出される車のイベントのあるべき姿は、

 1.イベント自体の訴求点がはっきりしていること
 2.見る者・参加する者へのメリットが明示してあること
 3.結局、車を並べておくだけのミーティングはダメ

 の3つに集約されよう。加えて見る側も何が見たいのか目的を持って臨むことが必要であることは言うまでもない。