外観、その1

 これがマツダライトバスである。実働するライトバスは、今となっては非常に珍しいと思われる。仮に見ることがあっても不動車で、農家の物置になっていることが多いからだ。



 このマイクロバス、昭和38年製である。とても信じられないほど美しいスタイルをしている。いかに美しいかは後述するとして、まずはレストアの話をしよう。ライトバスはもともと岐阜にある川崎重工の工場でハンドメイドされていたのだそうだ。この車は4台のライトバスから使える部品を移植してレストアされたものなのだそだが、レストア先は件の川崎重工。当時の職人がまだいて、驚くべき事に新品の部品まで出てきたそうだ。



 ライトバスの美しさは、なんといっても曲面と直線で出来ている点、やむなく用いた(現代からすると)アナクロな技術がミックスされている点にあると私は思っている。
 正面からみると、正方形。



 前と後は丸まっている。当然前後は直線で結ばれている。これが本当に昭和37年に作られた車だろうか。昭和57年に作られたと言ってもも疑う人はいないだろう。