さらに次の10年に向けて


 まあ何だかんだと書き連ねたが、10年目の節目、めでたい年もある。無粋なことは言いたくない。10年経過したら人間進歩してるだろう。当初は好きだ嫌いだを判断基準としていても、考えを改めた人がいるだろう。当HPではそういう人を再び暖かく迎え入れたい。そもそも好きだ嫌いだを判断基準としていないのだから、過去の経緯に対するこだわりなどあろうはずがない。過去にいちいちこだわっていては進歩はないし、それがどれだけ滑稽なことかは、種々の国々の対応を見てあなたが感じることと同じだ。当HPはAZ−1の発展を・趣味の車の発展を願い、理想(←各人で異なる)実現のため合理的判断に基づき行動している人達が、従来の自動車のクラブという概念を超えて集まったところである。そういう人に対しては、常に門戸が開かれている。昔のハンドルネームが恥ずかしければ、別のハンドルネームを使って別人になればいい。進歩したということは、別人に生まれ変わったと言ってもいいからだ。(これを書いていて気が付いたが、10年間同じことばかり言っている自分の進歩度合いが一番ないかも(爆死))。

 夏目漱石の「坊ちゃん」。ゆかりの地である松山では、坊ちゃんを崇め奉っている。しかし坊ちゃんは松山が嫌いであり思いっきりバカにしている。松山の人が気分を害し「なんじゃこりゃ!」で焚書の刑にしてもおかしくないところだが、我が街の発展のためにうまく活用している。けだし成功者とはこういうものなのだろう。
 ま、こんな事を書くとかえってかたくなになり説得は失敗するので書こうか書くまいか悩んだが結局書いちゃった。それでもいやだと言う人は、仕方ないけど諦めます〜。

 さらなる次の10年に向け、当HPでは自動車趣味発展と地位向上(維持?)のためこれからも尽力していきたい。やるべき事はもうわかりきっている。また、改造・メンテ・ドレスアップ・モータースポーツその他様々な情報の提供・展開については、皆様方の協力が是非必要な部分である。前述の通り、全国のみんなが見てくれる当HPを通じ広く展開することでみんなのレベルアップに貢献し当時に自己実現がを図る、平たく言えば達成感を得るということだ。マズローが言うところの欲求段階説では、自己実現こそ人間の最高の欲求だとされている。一度経験してみるとこんな面白いことは他にないよ。





 今後ともいろいろ面白いことができそうな一方で、趣味の車を取り巻く環境は非常に厳しいものがあると考えている。如実なのが2ドア車(3ドアハッチ含む)のシェアだ。AZ−1が売られていた時代より大きく低下している。セリカもインテグラも絶版車となり後継車の予定はない。ひどい状況だ。減少した理由は非常に簡単で、同じガソリン代、同じ駐車場代、同じ税金を払うのなら、人や荷物がたくさん積める車の方がいいに決まっている点に気が付きはじめたからである。言い方を変えると、オーナーが合理的判断ができるようになったために生じた変化だと言っていい。


 以上のような変化の中で自動車趣味を続けて行くには様々な困難が待ち受けている。例えば普通の家族にとって旧車とは単なるボロ車でしかない。「好きだから乗る」ではもう通用しないだろう。今は過渡期だろうから「酔狂だ」「郷愁だ」等と言って許されるとしても、このままでは嘲笑の対象となるかもしれない。無理解な者を説得するには、また自動車趣味の地位を維持して行くためには、屁理屈を含む合理的方法論と、それに基づくあきれかえる程の情熱を持ち続けることが必要であろう。これを今回の結言としたい。