触媒の比較

 日本国内で使用している限り、通常触媒がダメになることはない。触媒がダメになるとは、HC・CO・NOxが浄化出来なくなる、排圧が高くなる(=結果としてエンジン出力が低下する)、ということだ。浄化できなくなるのは有鉛ガソリンを入れて鉛被毒を起こした場合がほとんどだが、日本のガソリン性状ではまずあり得ない。排圧が高くなるのは何かが触媒のハニカム表面に詰まった・触媒が溶けた時だが、これも普通に走っていれば発生しない。
 しかし普通に走っていても、触媒が何らかの原因で割れて崩壊していき、知らない間に触媒が無くなってしまって車検時の排ガスチェックで通らない、なんてことは触媒の被毒劣化より遙かに高い確率で起こりうる。

 今回用いた触媒は、AZ−1とほぼ同時期に作られたCT系ワゴンRの物である。なぜこれを選んだかというと、AZ−1と同じ触媒サイズである可能性が高いこと、他の車種と比較するとヤフオクで安く売られていること、触媒が抜きやすい構造をしていることだ。触媒が比較的抜きやすいのは、エキマニに直結している触媒である。触媒のサイズ(特に直径)が合っていれば、全く違う車種の物も流用できる。国内向け車両についている触媒は、ロータリーなど特殊なエンジンを除き、性能的にはどの車もほとんど同じである。
 一方、フロア下にある触媒は、鋳物のケースに入っていることは希で、鉄板を溶接したケースに入っている。また形状も楕円形のものが多く、使えない。


 下の写真は左がAZ−1用、右がワゴンR用だ。AZ−1用は以前ヤフオクで落札した、触媒無しのケースのみだ。




 ケースの内径を比較してみると、なんとワゴン用の方が小さいことが分かった。あらら・・・ケースの内径は、AZ−1が約90mm、ワゴンR用が約82mmだった。



 ちなみにワゴンRの触媒の直径は約75mmだった。AZ−1用も測定することはできるのだが、倉庫の奥に入っていたため面倒だからやめた。恐らくAZ−1の方が大きいと考えられる。




 まあ、ワゴンR用の触媒の直径が小さかったからAZ−1の触媒のケースに入れることは出来るので、よしとしよう。