開磁型イグニッションコイルをためす、その1

 開磁型イグニッションコイルとは、昔ながらの円筒状のコイルのことだ。四角い鉄心が入っていないため、磁束が漏れやすいという欠点がある。筒の中にはコイルと絶縁用のオイルが入っており、振るとちゃぽちゃぽ音がする。F6AでもNAのアルトに使われていた。



 閉磁型(AZ−1純正品)と比較すると、かなり大きいことがわかる。



 今更こんなものを引っ張り出して評価することに何の意味があるというのか・・・自動車趣味の本道という点で意味がある。で、評価したところ、意外にもがんばってくれた。閉磁型のAZ−1のコイルよりも若干電圧が低い程度だ。



 ジムニー定番の改造に、アルトの閉磁型のコイルへ変更するというのがあるが、火花の飛び具合だけで判断すると、あまり効果はなさそうだと思われる。
 なお不文律として、開磁型イグニッションコイルの一次側抵抗値は3オームとすることになっている。このコイルは1.5オームだった。1.5オームの場合は、後述のバラスト抵抗を取り付けることで3オームとなるようにするのが普通だ。ところがこのコイルはバラスト抵抗を付けずに車に乗せられている。スズキはルール違反的な使い方をしているのだ。

 ちょっと短いけど一区切り。次頁でも開磁型イグニッションコイルを見ていく。性能の低いのがあれば、ストーリーとして麗しい姿になるのだが・・・