概要

 こういうミーティングは、回数を重ねれば重ねるほど運営に円熟味が増すものである。しかし第11回目となる今回の運営のあり方は悲惨だった。滅茶苦茶だった第10回目を大きく下回ってしまった。「やる気があるのか」と文句をつける以前に「儲ける気があるのか」とこちらが心配してしまうレベルに低下↓↓。
 今回も発生したエントリー時のドタバタ。一旦受付を終了したカテゴリで、若干台数に余裕ができたため、受付を再開するというもの。再開したカテゴリは、速いクルマのちょっとは抑えよう走行会 、速くないクルマの元気な走行会 、ミドルクラスのテンション上げてこう走行会 。これらって、オーバーヒートミーティングの中でも最も多くの参加台数があるカテゴリである。
 これらは毎度のことだからよしとしても、運営上いただけないのがオフィシャルブログの更新頻度である。驚くべき事に今回は2011年6月28日付けの書き込みのみ。そのカキコの内容は、上述のエントリー再開の話だけであった。この手のブログは連絡掲示板に徹するか、事前に雰囲気を盛り上げるために使われることが通常であるが、今回はそのいずれにも該当しなかった。やる気がないのか、カキコができないほどドタバタがあったのか・・・


 今回のTipoオーバーヒートミーティングは、9回目及び10回目と決定的に異なる点があった。それは交通費。後の歴史のために記しておくと、2007年に発生したいわゆるリーマンショックにより世界経済は大混乱に陥った。アメリカやヨーロッパほどではないにせよ日本も大きな影響を受け、緊急経済施策がとられた。その1つが、高速道路の土日祝日1000円乗り放題だったのだ。が、これが2011年6月19日より廃止となった。ただし、休日割引はまだ継続していたため、走行距離に関係なく終日高速料金が通常料金の半額になった。
 高速道路料金の高低とオーバーヒートミーティングとの関連をまとめると 
  9回目及び10回目(1000円乗り放題) << 11目(休日割引適用) < 5回目〜8回目(通勤割引適用) << 1回目〜4回目(深夜割引等を除き、基本的に割り引き無し)
となる。

 高速道路料金が上がってからどうなったかというと、走行会出走車両が並ぶパドックはこんな感じで、ガラガラ。



 メインスタンドもガラガラ。



 クラブミーティングもガラガラに近い。16クラブの参加しかなかった。前回は26クラブの参加があったのだが。



 出店予定のショップが出店取りやめ(矢印部分)。



 昼間のイベントで走行したのは、中島悟のキャメルのみ。なお昼間にどんなイベントが行われるかの告知は、公式ブログでもTipo本誌でもなかった。「来てからのお楽しみ」という書き方は本誌でされていたが、一連のドタバタをみると「何も決まっていない、もしくは突然の変更があるため書けない」というのが本音であろう。
 2011年は787Bがルマンで優勝してから20周年目にあたる。また6月にはサルテサーキットにて55号車がデモ走行をした。個人的には787B(55号車)がオーバーヒートミーティングで走れるよう最後まで調整していたため何も決まっていなかったのだと信じたい。



 観客の少なさを物語るのが、クラブハウスにあるレストランの客の数。例年は満員なのだが、今回は余裕がある。



 ついでに言うと、自動車関連会社は福島の原発事故を受けての輪番休業となった。輪番休業とは夏場のピーク電力需要を抑えるため、7月〜9月まで木曜と金曜を休みにする業界の取り組みのことである。恐らくこのイベントに最も興味を持つであろう自動車会社関連の人たちは、この日は出勤日になったため来ることができなかった。これも客数減少の1要因になったと考えられる。



 第12回目は開催されるのか??と疑問視せざるを得ない状態なのだが、中国地方で行われる近畿圏をも巻き込むビッグイベントなだけに、是非とも継続してもらいたいものだ。一般客の増加が望めず儲けが少ないようなら、自動車趣味をやる人間を中心として、中山サーキットでこぢんまりとやるのも1つの手ではなかろうか。

 次頁からはショップを見ていく。