詳細部分、その1

 まずはエンジン。はっきりとは確認できないが、ミッドシップなのでこの位置にある。T-REXは何度かモデルチェンジをしているが、このモデルはカワサキZZR1400と同じエンジンを搭載し、出力は197HPとある。これで乾燥重量約500kgの車体を引っ張るわけだ。ちなみに、ラジエターはキャビンの下あたりにある。



 バイクと同様にチェーン駆動される。ブレーキもバイクと同じ構造。オーバーヒートミーティングではT-REXの試乗会も行われたが、その内容は「世を忍ぶ仮の姿」といっていいほど猫をかぶったような試乗会だった。その真なる力は場所を変えて行われた広島市交通科学館主催のモーターフェスティバル2010で明らかとなった。簡単にホイールスピンしてしまうのだ。パワーのあるエンジンを軽い車体に載せタイヤ1本で駆動させるため、トラクションがかかりにくくすぐにホイールスピンする。有り余るパワーを十分に生かし切れない構造とも言えるが、それゆえにT-REXを使いこなせたら楽しいのだろう。



 プロジェクタータイプのヘッドライトを装備。



 ヘッドライトの裏側にはミラーがあるのだが、どうみてもバイクのミラーだ。そのまわりをヘッドライトから続くカウルが覆っている感じだ。



 給油口は助手席横にある。ガソリンタンクはフロントにあるようだ。あとサイクルフェンダーと呼ばれるタイヤの上を覆うフェンダー(カバー)がキャビン近傍に見える。試乗したわけではないので正確なことは言えないが、カーブでステアリングを切ったとき、タイヤが巻き上げる小石がキャビンにたくさん入ってくると予想される。



 ルーフにはエアインテークがある。これはエンジン冷却用。取り入れた空気はダクトでエンジンルームまで引き込まれている。T-REXシリーズは前々からエンジンの冷却性能に問題があったとのこと。



 フロントの風防。アクリル製でワイパーはついていない。この車はオープンカー扱いとなるため、フロントガラスは不要なのだ。よって取り外しができるようになっている。



 サイドシル。エアインテークがあるが、どれだけ効果があるか不明だ。



 次頁からは、キャビンを中心に見ていこう。