展示されているロードスターへの食いつきぶり

 今回のミュージアムツアーの概要を説明すると、計5組(午前2組、午後3組)に分けられて行われた。当日は工場が稼働していない日であるため、通常のミュージアムツアーでは工場が稼働していないと工場見学部分はカットされる。が、今回は特別にラインが動いていない状態の工場も見て回るという通常ルートでの見学となった。

 ミュージアムで一番目立つ車はなんといってもコスモスポーツとロードスター。濃いオーナーならばミュージアムに展示されている記念すべきロードスターに興味津々のはずだ。






 ところが・・・主役であるはずのロードスターを一瞥するだけで、ほとんどの人が他の車の前へと移動してしまった(矢印方向にはロードスターがある)。これはいったい?? あまりに意外な行動だ。



 ミュージアム展示車両には見所がたくさんあるはず。まずは走行距離がいくらかという点だ。特にロードスターの場合はフルオープンで展示されているため確認しやすいのだが、誰も着目しようとしない。ピンぼけだが、14kmだった。ちなみに私がその事実を指摘しても、集まってきたのは数人だけだった。ロードスターを保有しているが、興味はないとでも言うのか。




 もしメーターを巻き戻していないとすれば、ほぼミュージアムへ直行することが決まっていたような車と言える。適当に余っていた車を拾ってきて展示したわけではないということだ。

 他にも見所はたくさんある。例えば車台番号。いったい何号車なんだろう。幌を常に折り畳んでいるが、窓(塩ビ製のスクリーン)の状態はどうなのだろうか。ラジエターのプラスチック部分は変色していないのだろうか、付いているはずの部品が付いていないなんてことはないだろうか。そもそもキー番号が知りたい。このキーを複製すれば、ミュージアムに展示してあるロードスターを手に入れたも同然だ・・・ロードスターオーナーでもないくせに、見てみたい点はたくさんある。主催者も主催者で、三次のテストコースを借り切るだけの力があるのなら、ミュージアムのロードスターのボンネットを開けるくらいのサービスをお願いする事もできるだろう。実際にAZ−1ではそれをやったし、付いていない部品(マフラーカッター)も付けたりした。


 有り難いことに多くのロードスターオーナーがAZ−1も見てくれた。が、この場においてはAZ−1なんてどうでもいい軽自動車でしかない。主役はあくまでもロードスター!!




 ではどこに食いついたのか。次頁で見ていく。