ヘッドガスケット

 過去の事例より種々検討の結果、原因だと推定されたヘッドガスケット。オーバーホールして取り外してみると、推定通りガスケットに異常があった。矢印部分に異常が見られる。




 ヘッドをはぐった直後の写真(piazzaさん撮影)。




 拡大したところ。金属の縁の部分がシリンダー内に飛び出している。




 さらに拡大したところ。金属が溶けているのではなく、ガスケットに使われている雲母が溶けて、金属の縁が飛び出したように見える。溶けた原因は異常燃焼だと思われる。ピストンが溶けなかっただけ、よしとせねばなるまい。




 完全に穴が開いている。単純に考えるとここから圧縮が漏れて点火せずアイドルが不調になったと考えられるが、オーバーホール前に圧縮を測ったところ異常はなかった。金属の縁が飛び出した事によるガソリン気流の変化によって、うまく着火出来なくなったのだろうか。




 一番上の写真の裏側からみたところ。矢印部分が飛び出した金属の縁だ。




 熱により変質したのか、錆が発生していた。



 結論。どうにもアイドルが不安定で万策尽きた場合は、ヘッドガスケットを疑ってみよう。

 次頁からは、オーバーホールの際に交換した部品を紹介する。