グランドファミリア、その2

 実はグランドファミリアは、初代サバンナ(RX-3)と事実上の兄弟車だった。この2台が揃うのも、今となっては大変貴重と思われる。折角の機会なので、どこが同じでどこが違うのか見ていきたい。

 まず下の写真を比較すると、ヘッドライトとリアのランプが異なっているのが分かる。が、それ以外はほとんど同じだ。





 が、もっと重要な違いがあった。それは車の全長である。下の写真を比べて欲しい。サバンナの方が若干長い。






 ホイールベースは同じである。当然キャビン内も同じ長さ。サバンナの方がエンジンが大きいから全長が長いのではない。デザイン上の問題である。まあAZ−1にワイドボディーキットを付けたようなものですな。
 全長が短いとどういうメリットがあるのかというと、フェリーの運賃が安くなるのだ。この事実があるからこそ、フェリー代を安くするために全長を短くしたという記述をよく見かけるが、実のところはどうなのだろう。もしそれが真実ならば、グランドファミリアは広島中華思想で作られたとしか言いようがない。全長が短いことの恩恵を受ける者は、野呂山から見渡せる瀬戸内海の小島に住んでいる人間ぐらいだからだ。


 他の部分をみてみよう。フロントガラス周り。同一。



 フロントフェンダーまわり。同じだ。なおミラー形状はグレードによって異なる。



 リアフェンダーからCピラー周り。やはり同じ。



 最後はリア周り。テールランプ以外は同じだ。


 同じ所だらけなのだが、そうはいってもバブル時代のマツダの車、例えばセンティアとMS-9、ペルソナとユーノス300、ファミリアアスティナとユーノス100等よりは、よほどましだ。


 今回は、珍しい車というか珍しい組み合わせを紹介した。ではまた来年春にお会いしましょう。