野呂山とは

 野呂山とは広島でも有数の走りのスポットである。呉市の隣に位置する比較的高い山で、瀬戸内海全体が見渡せる。
 本来はよい眺めが見られるはずだったのだが、当日は残念ながら雨だった。というわけで私は軽トラで参加した。




 この野呂山に旧車が上れるのかという疑問があったのだが、みんななんとかはい上がってきた。呉市内で三輪トラックのT2000(T1500だったかな)とほぼ併走しながら走ったのだが、野呂山に入るとさすがにペースが落ち、私のとろい軽トラをも凌ぐ遅さになってしまい、軽トラが山頂についてから15分〜20分くらい経過して到着した。
 野呂山への道は、現在の旧車が新車だったころから存在していたわけで、ちゃんと登ってこれるのは当然なのかもしれないが、それにしても遅すぎる。当時はこのくらいのスピードが当たり前だったのだろうと想像される。

 野呂山には別の顔も存在した。その昔、サーキットがあったのだ。その証拠物件が下の写真で「野呂山スピードパーク」のエンブレム。レプリカではなく本物だそうだ。野呂山スピードパークに関する詳細な記述はここを参照。昔のレース関係の写真もたくさんある。




 上述のレポートは、まだ衛星写真がWEBで公開される前に作られたものだ。捜し当てるのに大変苦労している。対して現在では、衛星写真を見て一発で場所が特定できる。野呂山スピードパーク跡地は現在も当時の原形をほぼ残したまま存在している。廃墟のサーキットを歩き回って探すのは、「ナスカの地上絵」を地上から探すのと同程度に大変なようだ。なにせ広すぎて、これが道なのかサーキットなのか遊園地跡なのか判断できないのだろう。
 それにしても閉鎖されて30年以上(もう40年近くなる)にもかかわらず、原形を留めている様には驚かされる。廃墟というには語弊があるが、つくばエクスプレスの工事に合わせて筑波にある日本自動車研究所の高速周回路が数年前に閉鎖された。跡地は現在でも衛星写真で確認できる。が、路面には草が生えたりしていて荒れ放題だ。なぜこのような違いが出るのか不思議である。


 さらにさらに驚くことに、この不景気にも関わらず、野呂山にサーキットがオープンするのだという。もしそうなれば広島で数少ないサーキットになるので期待したい。