シーサイドモーター

 これ、スーパーカーグッズとして展示されていたが、レプリカでないとすれば今回の展示の中で一番すごいものかもしれない。SSSAのグッズである。SSSAとはSea Side Sports Associationの略であり、有限会社シーサイドモーターのマークだ。シーサイドモーターは当時のランボルギーニ、フェラーリ、マセラティーの代理店であり、日本で最初にカウンタックを輸入したところである。1980年に経営悪化で倒産。創業者は既に他界している。
 SSSAのマークは、当時のカウンタック等には必ずついていた。





 SSSAの生モデルプレート。これは凄いかもしれない。ちなみにAZ−1の生モデルプレートは、私ももってます。





 シーサイドモーターの名刺。





 これを書いていたら、SSSAのレプリカのステッカーをAZ−1に貼りたくなってしまった。


 シーサイドモーターの栄枯盛衰については、当時社員だった人が「シーサイド物語」に詳しく書いている。このレポートなんかより100倍面白くまた興味深いので絶対読むべし。句点が多くて読みにくいのだが、やっぱり当事者が直接語るドキュメンタリーほど面白い物はない。

 話は変わるが当HPのレポートは大きく3つに分けられる。1つ目は自分が当事者として書いているもの、2つ目は現場に居合わせてレポートしているもの(今回のレポートがこれに該当)、3つ目は皆さんから頂いた情報をまとめたものである。
 通常のモータージャーナリズムでは、2番目のパターンが圧倒的に多い。これは客観的立場に立てること・何でもかんでも当事者になれるわけではないためだが、ともすれば客観的立場を隠れ蓑にした何の具体的な解決策も提案しない非建設的な話とか、当事者以外は知らない真実が表現できないため、その欠点を覆い隠すような過剰な比喩や修飾語が並ぶ文章の固まりになりがちとなる。当事者でない人間(記者)が、当事者でない人間(読者)に何があったかを伝えようとするから無理が生じるのだ。「具体性がない文章を書くのは自動車の記事では当然だ」といった風潮を増長するなんてことが良かろうはずはない。だからこそ、当HPとしては可能な限り1つ目と3つ目のパターンにこだわっていきたい。シーサイド物語を読んで、改めてそう思うのであった。