会場で見つけた変なもの

 変なものという言い方も何なのだが、ミニカーを使ったガレージのジオラマである。しかしただのジオラマではない。芸術作品なのだ。値段はと言うと、10〜40万円もする。




 納屋をガレージとみたて、何やらゴチャゴチャしているというシチュエーションのものが多い。いい感じだ。




 しかし、よくよく見ると変なのだ。全体的に真鍮製のネジが多い。こんな太いネジが車に使われているわけがない。また下の写真の矢印部分。これは電解コンデンサーではないか!!




 この写真で示しているのはスライドスイッチ。他にもポテンショメータなんかもあった。




 「これが芸術だ」と主張されればそれを受け入れるしかないのだが、車の部品と似てもにつかないもの、さらにはその製造単価がもの凄く安いものだと思うと興ざめする。
 ちなみに、AZ−1の場合は1/43のミニカーしかない。聞いてみたところ作ってもらえなかった。作るとしたら「自動車趣味の本道を極める」というテーマを作品で具現化しろとオーダーを出す。当然、ネジやコンデンサー、スイッチなど、邪道とも言えるアイテムを使わないで表現することが条件だ。そう言った場合、どんなのができあがるのだろう。



 こちらはケーターハムスーパーセブン。セブン一族は基本的にフォードのエンジンをベースとしてきたが、最近のケーターハムといったらローバーを使ったり、GMを使ったりして節操というものがない。これではとてもセブンの正当後継メーカーとは呼べないと個人的には思っている。写真の車はアルミ地金の磨きが悪く、デキがイマイチだった。またマフラーも右側から生えている。これではいわゆるカナディアンセブンではないか。これをやっちゃあ、おしまいよ。




 横を見渡すと、ミニセブンがあった。いいかも。



 今回はこれでおしまい。「スペシャルインポートカーショーを核として様々なミーティングが集まり情報の分散化を防ぐ。各イベントで価値観こそ異なるものの根は同じ。出店は当然宣伝と商売に結びつきショップ側のメリットにもなるし、見ている方も勉強になる」。自動車関連イベントの1つの理想型といっていいのではないだろうか。
 次回は、同日同時刻に同じビッグサイトで行われた、BP東京ノスタルジックカーショーについて報告する。今まで紹介してきたスペシャルインポートカーショーとの比較を行い、自動車関連イベントのあるべき姿についても言及していきたい。