法政大学体育会自動車部 昭和13年式ジャガー

 いかにもクラッシックカーという風貌のこの車。法政大学体育会自動車部所有の昭和13年式ジャガーとのこと。







 でかい。でかすぎてフレームに入らない。







 この車の歴史が書かれているプレートがあった。









 最初にこの車を買った人は本当にすごいと思う。現在の金額に換算すると、どのくらいだったのだろう。譲り受けた後に維持していた歴代部員、レストアに尽力した部員・OBもまた素晴らしい。一方で東広島市移転前の広島大学には、広大自動車部所有のコスモスポーツがあったのだが、とうの昔に朽ち果てて千田キャンパスのグランドに転がってた。マツダがルマンで優勝したとき、部員が腐ったコスモスポーツに乗り込んでいた写真が新聞に掲載されていたのを思い出した。もったいな〜というか、何というか。



 多くの大学に自動車部なるものがあり、それぞれが独自の活動をしていると思うが、現在”自動車趣味と呼ばれている”車に乗って飲んで騒ぐだけの集まりにならんでちょうだいよ〜。このノリで就職戦線に突入したらまずいよ〜。上場企業への就職など夢のまた夢。合格したとしても、実は関連会社への出向要員として採用されていた、なんてことになりかねない。
 うちの嫁さんが法政(市ヶ谷)の1つ隣りにある駅前大学に最近まで在籍していたのだが、私大の就職サポートのすごさには驚かされた。企業に就職した先輩やら企業の採用担当者を呼んで、どんな人材が必要か・勝ち抜くためにはどうするかなんてことを頻繁に講演していたのだ。企業側がいったいどんなことを、ぬけぬけと(笑)言い出すのか、学生のふりして聞いてみたかったのだが、残念ながらできなかった。
 いろいろな面接マニュアル本が様々な視点でコツを語るが、面接・面談する側になった身から勝ち抜くための最大のポイントを言わせてもらうと「話の中で論理的な思考ができるか否か」につきる。これは理系も文系も関係ない。極端なことをいえば、それさえできていれば話の題材は何でもいいのである。なぜならば、面接する側は面接される側と同じ体験をしてきたわけではないので、話している内容はよくわからないからだ。どれだけ難しい研究を一生懸命やってきたかを説明されても、面接する側がその専門家ではないからイメージできないのである。従って面接官にとって意味不明のテクニカルタームなり経験談が、ちゃんと一本筋が通っているものになっているか否かに勝負のポイントがある。

 実はこの点が現在の自動車趣味に最もかけているものの1つであったりする。だから全国の自動車部の皆さんの就職活動を危惧してしまうのだ。峠を攻める意義を自分なりに正当化できるだろうか、ただ楽しいからという理由で車に乗ってないだろうか。
 論理的な思考のポイントは、「現状は何で、自分の考える理想は何だ。理想が実現できない障害(原因)は何であるから、原因解決のために自分は何をやってきた。」ということが面接もしくは小論文の中で語れるかどうかである。このあたりは当HPの節々で語られているので読み直していってほしい。「どこに書いてあるの??」と言ってしまうと、就職活動は黄信号だ。
 少し具体的に例を挙げると、「社会に貢献するため、何々のボランティアに行きました。そこで何々を一生懸命しました。」では物足りない。「社会に貢献する」という部分には自分なりの目的があるのでまあ良しとしよう。「一生懸命しました」という部分も努力は感じられる。しかし、「自分の理想的は何なのかを明確化した上で何々を一生懸命しました。実行する過程で何らかの障害が出たが、自分はその障害を何々という手段を使って解決し、やりきることが出来ました。」という流れだと他の人より差が付く。「一生懸命やった」と言葉でさらりというよりも説得力がある。あと、YES、NOで答えればよい質問もあると思うが、その際は最初にYESかNOかを言い、あとから理由を述べるというだけでもずいぶん印象が変わる。テクニカルタームに関しては、わかりやすい表現をすればいい。例えば電気か何かの研究で、成功のキーポイントは1000万ボルトの電圧をかけることだったとしよう。その際面接官から「成功のポイントはなんですか?」と聞かれたら、「1000万ボルト電圧をかけたことです。」と答えるのではなく、「雷とほぼ同じ電圧をかけることがポイントでした。電圧で言うと1000万ボルトです。」と答える方がはるかにいい。
 ついでに言わせてもらうと、大手企業に照準をあわせるのもよい。しかし、その際自分は、「鶏口となるも、牛後となるなかれ」というタイプか「牛後となるも、鶏口となるなかれ」のいずれを選択するタイプかを考えて欲しい。私と同期入社した者の中で、国立ではK大・O大、私立ではW大・KO大出身者でも未だに平社員という者もたくさんいる。もし私が彼らと同じ状況だったら耐えられない。


 簡単ながら以上がポイントだ。可能なら就職後も身につけたポイントを自動車趣味に反映させ、現状が革新できる次世代の担い手になって欲しいと切に願う。