スロットルボディーのアイドルアップ回路、その1

 左の写真がスロットルボディーである。インマニについている。アクセルワイヤーにもつながっていて、ここでエンジンへの空気流入量がコントロールされる。
 右の図は、マニュアルにあるスロットルボディーの透視図だ。黒く太く塗られている部分が、今回問題となるアイドルアップ回路である。



 切れたゴムホースが2本見えるが、この中にクーラントが流れている。このゴムホースの片側はオイルクーラーの冷却系へ、もう片側はインマニのクーラントの水路につながっていて最終的にはシリンダーブロックのウオータージャケットへとつながっている。サーモワックスは、スロットルボディーの中にある(上の図参照)。繰り返すと、オイルクーラーの冷却系が詰まると、サーモワックスにクーラントが流れなくなる。




 この方向から見ると、丸いのが2つ見える。上側はエンジンへの空気流入量を制御するスロットルバルブ、下側はアイドルアップ回路だ。矢印で示している部分に突起があるが、これはエアバルブである。閉じているように見えて、実は開いている。




 冷えているときのアイドルアップ回路。左の写真の矢印部分には隙間があり、右の写真の矢印部分につながっている。



 それが証拠に、穴から光が見えることが分かるだろうか。つまり冷間時にはこの穴を通じて空気がエンジン内に送りこまれ、アイドルがあがるのだ。




 逆に言うと、エンジンが暖まるとアイドルを下げるべく、エアバルブが閉まる。どんな感じになるか、次頁で見ていく。